BtoBマーケ組織立ち上げのリアルを知る!イベント「デジタル化時代のマーケ組織の立ち上げ方」開催レポート


新型コロナウイルスの影響やDX化の潮流により、BtoBマーケティングにおいてもデジタル化の流れが一層加速しています。新たに組織を立ち上げてデジタルマーケティングに取り組もうとするBtoB企業も増えており、「BtoBマーケティングを始めるにはどうしたらよいか」という相談が多く寄せられるようになりました。

そこで2020年12月9日、「デジタル化時代のマーケ組織の立ち上げ方」と題したオンラインイベントを開催。実際にBtoBマーケティング組織をゼロから立ち上げた2名のゲストをお呼びして、組織の立ち上げ方・何から始めればよいのか・KPIの立て方などをお聞きしました。

このレポートでは、イベントの様子を抜粋してお伝えします。


目次[非表示]

  1. 1.「2.5名で実践したマーケティングチームのデジタル化への挑戦」キリンビバレッジ 善田氏
  2. 2.「人海戦術の営業組織からデジタルマーケへの転換に向けて実践したこと」ベネッセi-キャリア 岩井氏
  3. 3.パネルディスカッション:「BtoBマーケティング成功のコツ」
  4. 4.まとめ:やり方を工夫すれば少人数でもマーケティングを始められる


「2.5名で実践したマーケティングチームのデジタル化への挑戦」キリンビバレッジ 善田氏


2017年の新規事業立ち上げと同時に、2.5名でゼロからマーケティングに取り組み、2年足らずで年間新規開拓約200件を達成したキリンビバレッジの善田氏。立ち上げのポイントは何だったのでしょうか。

キリンビバレッジ株式会社 善田英樹(ぜんだひでき)氏


企画部  新規事業開発室

2006年にキリンビバレッジ株式会社に入社。中部支社にて法人営業を担当した後、2017年9月にマーケティング部で新規事業「KIRIN naturals」を立ち上げる。現在は企画部の新規事業開発室で同事業を継続中。


善田氏:
「KIRIN naturals」は、健康経営に取り組む企業への支援サービスです。専任2名、兼任1名の2.5名で立ち上げました。フィールドセールスに人員を割くことができないので、少人数でも行えるWebマーケティングを中心としたPull型の販促スタイルをとっています。

2019年には新規開拓約200件の成果をあげることができました。そのうち46%が未訪問で成約しており、9割が1回以下の訪問ということになります。訪問なしで契約が取れるのは、従来の社内の文化からすると考えられないことです。

この成果をあげるまでの取り組み、および少人数で事業運営をするためのポイントをご紹介します。


Webマーケの基本を押さえたシンプルなフロー

弊社で行っているのは「最低限」のことです。

  • 「Web広告」で健康経営にニーズのある企業へリーチ
  • 「Webサイト」でサービス理解を促進
  • サイトから資料DLした担当者へ「メール」または「電話」でクロージング
  • Web上の「会員サイト」で契約を締結

これが訪問なしで契約に至る場合の基本的な流れです。

人数を割けない分、LPやサービスサイトが営業マンの役割を担います。実際、直接接点を持つ前にサイトとDL資料でサービス内容を概ね理解されていることがほとんどです。会員サイト上で契約が完結するので訪問の必要がなく、弊社と顧客の双方が手間とコストを削減できます。

こうして基本的なことをしっかりやってきたことが、成果につながったと考えています。


少人数で組織を運営するための秘訣3点

2.5名で組織を運営する上で意識しているのは、以下の3点です。

1.事業の核に注力する
新規事業なので、まずは「ビジネスモデルの確立」が核となります。その実現に注力するため、業務工数をなるべく簡素化しました。例えば商談や契約を訪問不要にした他、納品を月1回に絞る、機材設置をユーザー側にお願いする等の工夫をしています。

2.アウトソーシングの活用
社内のリソースは限られるので、アウトソーシングすべきところはしています。サイト運用はベーシックさんにお願いしていますし、広告運用・物流・セミナー運営もそれぞれ専門家にお願いしています。

3.業務分担しない
専任で携わっているのは私ともう一人だけです。お互いに「これはどちらの仕事」と分担せず、全業務を共有して運営しています。

この3つを実践することで、少人数でも新規事業運営が可能となっています。


「人海戦術の営業組織からデジタルマーケへの転換に向けて実践したこと」ベネッセi-キャリア 岩井


それまでの「テレアポがメインの営業」に課題を感じ、2020年からWebマーケティングを開始したベネッセi-キャリアの岩井氏。本来の業務がある傍ら、新規に立ち上げたマーケ組織と両立するには、どのような心構えが必要なのでしょうか。

株式会社ベネッセi-キャリア 岩井研人(いわいけんと)氏


新卒事業本部 事業推進部 サービス開発課

2018年にベネッセi-キャリアに入社。新卒ダイレクトリクルーティング「dodaキャンパス」のサービス開発、webディレクターとしてプロダクト開発に従事。現在は法人向けのCS企画やマーケティング企画を担う。


岩井氏:
「dodaキャンパス」は、学生が自身の情報を公開し、企業が気になる学生に直接アプローチできるダイレクトリクルーティングサービスです。企業に対し、アウトバウンドコール(テレアポ)メインの営業を行っていましたが、獲得リード数や受注率の低さに課題を感じていました。そこで、高い受注率が見込めるWebや電話からの問い合わせを得る「インバウンドマーケティング」に注力しようと、今年からマーケティング組織を立ち上げたのです。

とはいえ立ち上げ当初は、メンバー全員が他の業務の片手間でやるような状態だったので、全員合わせても1人月くらいの工数でした。その状況で当時重要視していたのは、「やるべきことを絞ること」「共通認識を持つこと」です。

やりたいことは色々ありますが、目的が複数あると結果が分散する上、疲弊してしまいます。まずはやるべきことを一つに絞り、成功体験を積むべきです。弊社では立ち上げ当時、当面の目的を「商談数を増やす」ことに絞り、受注率や受注までの期間短縮は一旦置いておきました。

また、マーケ組織立ち上げの計画や競合との間についた差を社内で共有し、共通認識を持つことも心がけました。今までのやり方を見直して新たな仕組みを作るためには、覚悟が必要です。その認識を共有できたのがよかったと思います。


広告やセミナーの前に、まず受け皿となるサイトの改善に注力

立ち上げ当初は、既にあるBtoBマーケティングの型に沿って施策を進めました。具体的にはコラムや事例記事・ホワイトペーパー等の「コンテンツ制作」、CTAや回遊性を意識した「サイト改善」、効果測定ツールの導入やリードへのアプローチ方法を見直すといった「仕組みを整える」ことを行いました。


この時点では広告は出していません。まずは流入の受け皿となるサイトの土台を固めるのが優先です。工数の都合で、セミナーも最初は実施しませんでした。

ベーシックさんに助言をもらいながらサイトを改善していき、PV・CV共にゆるやかに上昇。セミナーの開催が増えた9月頃から数値が一気に伸びたのは、最初にしっかりと土台を固めたからこそだと思います。

コンテンツが充実してSEOからの流入が増えるにつれ、指名検索だけだったころより直帰率が上がってしまっていましたが、これもCTAや回遊導線の工夫によって改善されました。


これまでの取り組みのよかったところと反省点

承認に時間がかからない文化の会社なので、企画を思い立ってから最短数時間でリリースできるferret Oneとの相乗効果で、PDCAのサイクルをたくさん回せたのがよかったのだと思います。

一方、ページ自体の制作は簡単でも、中身の文章を作るのに思ったより時間がかかってしまったのは課題です。法人向けの文章作成に慣れておらず、作るのにもレビューにも時間がかかってしまいました。

今後はSEO流入のためのコンテンツに加え、サービスに誘導してCVへ導くためのアンケート調査データやイベントレポート等のコンテンツも充実させていく予定です。


パネルディスカッション:「BtoBマーケティング成功のコツ」

パネルディスカッションでは、あらかじめ用意した質問や、イベント中に参加者から寄せられた質問にお答えいただきました。


Q.中長期でのコンテンツ制作方針は?

善田氏:
我々の場合、新規事業なのでまずはビジネスモデルの確立が大前提です。その上で、ビジネスを拡大するために必要なのが「コンテンツ」、という位置付けと捉えています。コンテンツ単体でなく、プラスアルファでの設計、例えばコンテンツとセミナーの組み合わせなど、他の施策とあわせて活用していこうと考えています。


岩井氏:
現状、流入数はあってもうまくそこから回遊導線を作れていない。もしくは、作ってはいるんだけど想定通りユーザーを流せていない、という課題があります。それらの課題を解決しつつ、流した先でCVしてもらうために、サービスへの関心度をどこまで高められるかが今後のテーマですね。


Q.立ち上げフェーズで重視していたKPIは?


善田氏:
事業においてはビジネスモデルの確立を行動指標としていましたが、事業存続可否を測るKPIを会社から別途決められていました。新規開拓数、成約率、獲得コスト、CV数などです。そのため、短期でのホットリードが取りづらいコラムの制作を一旦中止して、その分の工数を広告に回したこともありました。


岩井氏:
マーケチームとしてのKPIは掲げていませんでした。全員本業の傍らでやっていたので、KPIの数字を追うために疲弊してしまっては困ります。「週に1回は必ずコンテンツを作る」等の行動指標のウォッチ程度でした。体制や予算の都合もあり、我々の組織ではKPI設定をしない方がうまくいったのかなと思っています。


Q.営業部と仲良くするために必要なことは?

善田氏:
営業部との連携や、営業部からの資料作成やデータ出しの要請は最優先で対応するようにしています。成果を出す人間であればあるほどせっかちな人が多いので、スピーディーな対応を心がけていますね。


岩井氏:
「その先のドメインの人達のことを考えて、自分たちのミッションを遂行していこう」と弊部の部長がよく言っています。そういう文化が他部署との関係にもよい影響を与えているのかなと思います。


Q.ビジネスパートナーの選び方/付き合い方は?


善田様:
ひとつは「実績/運用ノウハウがどれだけわかりやすく体系化されているか」、もうひとつは「コミュニケーションが円滑にスピーディにできるか」を基準に選んでいます。新規事業に携わるにあたり、レスポンスのリズムは非常に重視しています。


岩井様:
ベーシックさんにしかお願いしていないので他のところは分かりませんが、とにかく「頼ったほうがいい」と感じました。BtoBマーケのサービス提供者は、自社のサービスを使ってマーケティングを行っているわけです。そのサービスのプロというだけではなく、大前提として「BtoBマーケのプロフェッショナル」であると思い、いつも相談させてもらっています。


まとめ:やり方を工夫すれば少人数でもマーケティングを始められる

今回お話しいただいた両社では、「ある程度やることや目標・目的を絞ったこと」「始めからKPIに厳しい数値目標を掲げなかったこと」が方針として共通していました。どちらも少人数で始めたゆえの工夫ですが、このような「状況にあわせた初期設計」ができれば、少人数でもマーケティング組織の立ち上げは可能だと言えます。

「これからマーケティング組織を立ち上げようと思っている」「でも人員やコストをあまり割くことができない」という企業様は、ぜひ参考にしてみてください。

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One Tip編集部
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