マーケ担当が陥りやすい3つの罠と処方箋!B2B SaaS各社のマーケの裏側を語る会 開催レポート

BtoBマーケミートアップ


BtoBマーケティングの担当者にとって至上命題となっている、リードジェネレーション。しかし、良質なリードを獲得するにはどうすれば良いのか、どのようにナーチャリングしていくべきか、相談したくとも相談相手がいないマーケ担当も多いのではないでしょうか。

そんな孤独なマーケターの悩みに応えるのが、株式会社ベーシックが主催するミートアップイベント。2回目となる『B2Bリード獲得方法をクローズドで大公開!SaaS各社のマーケの裏側を語る会!vol.2』は、2019年3月13日、東京・半蔵門にて開催されました。


今回のゲストスピーカーは、「株式会社セールスフォース・ドットコム」から、Pardot営業部 担当マネージャーの広瀬氏。「株式会社MyRefer」から、取締役 COOの細田氏。

数字から具体的な事例まで、赤裸々な話が飛び出す一夜となりました。今回は、「ここだけの話」は明かせませんが、マーケ担当が陥りやすい罠についてご紹介します。


マーケ担当が陥りやすい罠【其の一】
CJM(カスタマージャーニーマップ)の運用でつまずいた

プロフィール

株式会社ベーシック 小竹泰誠(こたけやすまさ)

SaaS事業部 マーケティンググループ マネージャー

株式会社ベーシック 小竹泰誠(こたけやすまさ)

大手インターネット広告代理店にて広告出稿の運用に携わる。2017年に株式会社ベーシックへ入社。2019年にマーケティンググループのマネージャーに就任。


小竹:

株式会社ベーシックの『ferret One』は、サイト制作から編集、数値の解析、ナーチャリングまで、BtoBのWebマーケティングに必要な機能がそろったワンストップサービス。『Pardot』『Marketo』『Salesforce』などのMA・SFAツールと簡単に連携できる点も強みです。

『ferret One』に関するバリューチェーンは次の通り。


利用しているツールは、リードジェンとナーチャリングには自社の『ferret One』、ABM(アカウントベースドマーケティング)の実践には『FORCAS』、人脈管理には『Sansan』、リードナーチャリングには『Pardot』、商談管理には『Salesforce』といった感じです。


リード数は、2016年から2018年の2年間で約5倍に増えています。

ペルソナの設定やCJM(カスタマージャーニーマップ)の作成など、ひと通りやってきましたが、今日はCJMの運用における失敗談をお話しします。


よくある話かもしれませんが、CJMを作ってはみたもののちゃんと機能しているのかわからない、きちんとユーザーの検討フェーズを進めることができているのか測定できない、という問題にぶつかったんですね。

いろんなフェーズがあるなかで、どういうアクションがトリガーになったのか、実際に検討が進んだのかどうか測定できないよね…と。


それを受けて、当たり前の話なんですが、ちゃんと計測しようよということになりました。そこで作ったのが、この表です。


左にコホート分析モデルっぽいマスターデータを作って、右にキャンペーンごとのリードジェンからアップセルまでのステータス項目を作り、どの広告のどのクリエイティブからどういう風なリードが生まれて…というのを、ひとつの軸で管理できるようにしました。

このモニタリング環境を整備したことで、マーケティングのパフォーマンスをより正確に把握できるようになりました


BtoB商材は一般に検討期間が長く、数ヶ月にわたることも少なくありません。例えば半年前に獲得したリードから今月の受注が生まれることもあるわけです。

そういった場合に、受注月しか把握できていなかったら、どのマーケティング施策がその受注に貢献したのか、さっぱりわからないままで終わってしまいます。

再現性高くマーケティングを行うためには、「この受注は、いつ、どんなキャンペーンで獲得したリードから生まれたものなのか?」を正確に把握する必要があるんですよね。


うちも元々はそういったモニタリングができておらず、PDCAの正確性が損なわれていたのですが、このモニタリング環境を整えてからはPDCAの精度が上がり、マーケティングの解像度が上がりました

「今、何が起こっているのか?」がより正確に把握できるようになったことで、事業部内でもより “芯を食った” 議論ができるようになってきましたね。


マーケ担当が陥りやすい罠【其の二】
MAツールを導入したものの「効果的なシナリオ」がわからない

プロフィール

株式会社セールスフォース・ドットコム 広瀬佑貴(ひろせゆうき)氏

ソリューション営業本部 Pardot営業部 担当マネージャー

株式会社セールスフォース・ドットコム 広瀬佑貴(ひろせゆうき)氏

BtoBマーケティング支援のベンチャー企業に入社後、アウトバウンドテレマーケティングの営業を経て、MAツールの新規営業を担当。約200社の導入支援に関わる。2016年に株式会社セールスフォース・ドットコムに転職し、MAツール『Pardot』のセリングマネージャーとして拡販に従事。


広瀬氏:

Pardot』は、営業支援ツールの『Salesforce』と一体型のMA(マーケティングオートメーション)ツールです。


『Pardot』の価値は、大きくふたつ。

ひとつめは、保有している名刺情報と自社のWebサイトに来たユーザーのCookie情報やメールアドレスを紐づけて、誰がどこを見ているかを可視化できること。これにより、休眠顧客の掘り起こしなどができます。

ふたつめの価値は、ユーザーの興味に合わせてマーケ担当が行う作業をシナリオにし、自動化できること。


じゃあ、どんなシナリオが効果的なの?」これは、『Pardot』をご利用のお客様によく聞かれることです。


私が考える効果的なシナリオは、次の4つのポイントを押さえて設計されたものです。


今日は定番シナリオ20選や鉄板シナリオなどもご紹介しますが、自社のビジネスに合ったシナリオを作成するときは、何をゴールにして、誰に、何を、どんな手段で当てるのかを考えて設計することで、良いシナリオができるのではないでしょうか。


マーケ担当が陥りやすい罠【其の三】
「THE MODEL」通りで安心していたら未来はない

プロフィール

株式会社MyRefer 細田亮佑(ほそだりょうすけ)氏

株式会社MyRefer 細田亮佑(ほそだりょうすけ)氏

取締役COO

2012年にパーソルキャリア株式会社(旧株式会社インテリジェンス)に入社し、転職希望者の市場価値を見いだす転職サービス『ミイダス』の編集長を務める。2018年、パーソルキャリアより事業スピンアウト。株式会社MyReferを立ち上げ、取締役COOに就任。


細田氏:

MyRefer』は国内初のリファラル採用活性化クラウドサービスです。社員を介して人材を獲得するリファラル採用は、米国では過去10年で最も採用者数が多い採用経路ですが、日本ではまだこれから。まず、社内にリファラル採用を浸透させるところから始めなくてはなりません。

『MyRefer』はリファラル採用を通して、今の採用手法をディスラプトして日本の“はたらく”をアップデートするためのサービスです。


セールスの構造とフローは次の通り。



インサイドセールス導入時に、ファネル別に想定される課題を洗い出し、その課題解決のためにツールを導入しました

例えば、リファラル採用に興味を持っている顧客を可視化するためには『Intimate Merger』、一歩進んでサービスに興味を持っている顧客を可視化するためには『Marketo』や『Salesforce』、受注率の高い企業の統計を出すためには『FORCAS』といったように。


各ツールの繋ぎ込みは相当しっかりやっています。

ユーザーのアクションに応じたアクティブスコアと企業規模等に応じたアカウントスコアは分けてスコアリングし、あらかじめ設定したスコアに達すると『Slack』からインサイドセールスに通知が行くようになっています。現在は、ほぼ「THE MODEL」通りの流れになっているんじゃないでしょうか。



ただ、「THE MODEL」のようなものが流行っていますが、それっぽいマーケティングだけやっていると正直、危険だと思っています

企業それぞれに営業戦略やビジネスモデルがあると思うので、フィットさせた状態で施策に落とし込んでいかないと。

「流行っているから、新しいから、このツール使おう」だとか、「どうしても自動化させたい」だとか、施策が目的にすり替わっているのに気づかないまま自己陶酔に陥るのは危険だと思っています。


PMF(プロダクトマーケットフィット)させたり、戦略を考え直したり、事業を前進させるためにデータを活用したり。セールスやカスタマーサクセスの生産性を上げるためのそうした施策は確かに重要です。

しかし現施策を変更することや捨てることに対するハードルは徐々に上がりますし、プロダクトやマーケット、顧客のニーズ、マーケティングツールは進化し続けるので、今正しいと思っていることが本当に効果のある施策なのか、あったとしても数ヶ月後も正しい施策なのかは、わかりませんよね

うちも、3ヶ月に1度施策を練り直して、最適な形を作り続けています。


まとめ:マーケのキモは、自社のビジネスにフィットする落とし込みができるかどうか

今回登壇した3名は、企業規模も所属部署や役職も異なります。

しかし、それぞれの話から見えてきた共通項がありました。「マーケの仕事は、マーケティングツールを導入することではなく、それを実際のフローに落とし込んで運用すること」という点です。


CJMはAIDMAなどのマーケティング理論の枠に当てはめていけば、それらしいものができますが、結局のところ、自社の顧客の態度変容を促し、その結果を計測できるものでなくては意味がありません。

MAツールにおける効果的なシナリオも他社をお手本にするだけでは、正解を見つけることはできません。

全体フローをいかに「THE MODEL」風に構築したとしても、然り。自社のビジネスフローに合っていなければ、何の意味もありません。


同じツールやメソッドを使ったとしても、100社あれば100通りのマーケがあるのかもしれませんね。

第1回と第2回では、また少し違った気づきを与えてくれた、『B2Bリード獲得方法をクローズドで大公開!SaaS各社のマーケの裏側を語る会!』。気になっている方は、ぜひ次回の開催をお見逃しなく。


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取材・文 松山あれい / 編集 清水久美子

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