コンテンツマーケティングを事業に貢献させる5つのKPI設定方法

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「コンテンツマーケティング」は、SEOの代替としてのわかりやすさもあれば、「コンテンツイズキング」という言葉に代表される、Webマーケティングの本質をついた概念でもあります。

適当にやればとりあえずの形はできてしまいますし、最高を目指せばそれこそ際限なく手間やコストがかかるジャンルです。事業が目指すべきゴールを定めるのが大事、という身も蓋もない結論になりがちです。

ただ、誰もがゼロベースでそのゴールを設定できるわけではありません。
事業全体のゴールは理解していても、事業を構成するKPIにコンテンツマーケティングがどう作用するか、を設計するとなると広範な知識が必要となるからです。

そこで、本記事ではコンテンツマーケティングを実施する目的として5つのポイントをあらためて考えてみました。この5ポイントをベースにコンテンツマーケティング運営KPIを設定してみてはいかがでしょうか。

① SEOに代わって検索来訪を担保できる

コンテンツマーケティングのわかりやすい効果として「SEOの代替手段」というのがあります。正確には既存のSEO手法は当然押さえた上でコンテンツを作っていくのでSEOではないのですが、KPIとしてはSEOと共通のものが使いやすく、

  • 主要ワードの検索順位
  • 検索エンジンのインデックス数
  • オーガニック来訪数
  • オーガニック来訪における検索ワードの数(種類)

などがベースになります。


② 潜在顧客と接点を持てる(アトリビューション効果)

作成するコンテンツのターゲットを誰にするか?により、様々な段階の見込み顧客と接点を作れるのもポイントです。

  • ある領域についてとりあえず調べている段階
  • ある領域について取り組もうとして必要なものを調べている段階
  • 調査と意思決定はできてどこでやるか選んでいる段階
  • 選んだ場所に実際にアクセスしようとしている段階

上記のような、検討段階の見込み顧客の気持ちに沿ったコミュニケーションが可能です。
弊社で運営するサイトでも

  • サイトの入り口になったのはどのコンテンツか?
  • 「お問い合わせ」という行動につながったのはどのコンテンツか?
  • 貢献したコンテンツはどの段階の気持ちに向けたものか?

をferret Oneの行動解析機能で分析し、コンテンツごとの貢献度合いをチェックしながら次の作成に活かしています。


設定すべきKPI
計測/確認方法
上位のランディングページ
アクセス解析でランディングページとしての来訪者が多いページを調べます
※Googleアナリティクスやferret Oneのランディング別レポートを参照しましょう
コンバージョンしたユーザーが見ていたページ
ferret Oneのユーザー行動解析を利用して、コンバージョンユーザーがよく見ているページを調査する


③ 購入より前の段階の浅いコンバージョンが取れる

「購入」は数多あるコンバージョンの中でもハードルが高いものです。お金を払う契約ですから当然ともいえます。コンテンツマーケティングで狙う態度変容に関してもとにかく「買ってもらう」を目指してしまいがちですが、ビジネスモデルによっては段階を踏んでもらい、段階に合った情報提供をしたほうが効率のいい場合があります。

サイトへのアクセス自体を小さなコンバージョンととらえ、そこからコンバージョンに至るまでのステップを検討し、チェックポイントとしてサイトに盛り込みましょう。

  • サイトにアクセス
  • メールニュース登録
  • 資料ダウンロード
  • お問い合わせ送信
  • デモや無料お試しの利用

これらを経て最終的な購入、となる流れです。時には営業部門と相談しながら、各プロセスで見込み顧客の心の中でどんな心境の変化があるか、想像力を働かせて設定しましょう。


設定すべきKPI
計測/確認方法
サイトの来訪者(母数となるもの)
アクセス解析でサイト全体の来訪者を調べます
チェックポイントの数と発生率
・各チェックポイントの発生数
・来訪者に対するチェックポイントの割合を調べます


④ 事業にとって必要なKPIを柔軟に設定できる

コンテンツマーケティングが自社が運営する事業に対してどう貢献するか?をKPIを通じて柔軟に設定できるというのも一つの特徴です。売り上げはもちろんですが、認知度アップ、ソーシャルでのシェア数、お問い合わせ数、サポート工数の軽減など、「コンテンツ」を通じてどんな効果を得るかをコンバージョン以外においても設定してみましょう。


⑤ 広告環境の変化に備えた手段を持てる

コンテンツ配信やアドテク領域の変化は、話題に事欠きません。FacebookのInstant ArticleやGoogleやAppleのニュース配信プラットフォーム開始のニュース、iOS9におけるADブロック機能、大手メディアまで巻き込んだステマ関連の話題などなど・・キリがないくらいですよね。

少し前までは問題なかったことがプラットフォームの方向性変化により急にできなくなったり、集客コストが増えてしまう可能性も考えると、自社が主導権を持ってユーザーとコミュニケーションできる領域をしっかり持っておく必要があります。


おわりに

「コンテンツマーケティング」という言葉はややもすると、「ただ記事を書きまくってせいぜいアクセスが増える程度でしょ」とも捉えられがちです。ただ、忘れてはいけないのは、普段目にする文章だったり人から聞く話で、何かに対するイメージが変わったり、心を動かされるという効果は以前から存在していました。

現在は、これらの活動がネット上で行われることで可視化されたり、数値が明らかになってきた段階ともいえます。ぱっと見のイメージや手法だけを見るのでなく、大きな視点からコンテンツマーケティングをとらえ、自社ビジネスの武器としたいものですね。

弊社では、コンテンツ作成〜リードの獲得〜コンバージョンまでをワンストップで実施できる「ferret One」というサービスを運営中です。「成果のわかるコンテンツマーケティング」に興味がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください


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有賀 之和 (アリガ ユキカズ)
有賀 之和 (アリガ ユキカズ)
株式会社ベーシック 取締役 前職にて、新規事業、ベンチャー企業立ち上げ等を経て、2011年株式会社ベーシックに入社。 新規事業開発として、累計1300万ダウンロードのスマホアプリ開発や、アドネットワークなどの事業を立ち上げる。 現在は開発本部およびferret Oneのプロダクト開発とマーケティングを担当する。

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