CVRを2週間で3倍に!ヒートマップを使った「高速LP改善の裏側」を、ギャプライズ勝見さんにインタビュー
広告での集客において欠かせないLP改善。今回は、株式会社ギャプライズの勝見様に、「ferret One」と、ギャプライズ社のサービス「Contentsauare」を使って、LPを高速改善したその裏側をお聞きしました。
今回お話を伺ったのはこの方!
勝見 理恵(かつみ りえ)
株式会社ギャプライズ マーケティンググループ リーダー
2012年ギャプライズ入社。 5年間WEB集客コンサルタントとしてクライアントワークに携わり、リスティング広告からFacebook・Instagram・TwitterなどのSNS広告まで幅広く活用。Contentsquare(旧Clicktale)やOptimizelyを活用したサイト改善コンサルタントを経て 2017年10月より自社のマーケティング担当。
広告CPAが10万円まで高騰!?
野口:まずは、今回LP改善を行った御社のサービスについて簡単にお聞かせください。
勝見氏:弊社では、顧客体験を可視化する「Contentsquare」というサービスを提供しています。Webサイトに訪れたユーザーの行動をヒートマップや動画で簡単に見ることができ、知識の差によらず誰でも分析できるのが特徴です。
今回のLP改善でも、実際に自社のツールを使用しています。
野口:ありがとうございます。今回勝見様は、Facebook広告の運用にあたり、2週間の間にLPを3回改修したと伺いました。 なぜこれほどの高速改善を行う必要があったのでしょうか?
勝見氏:もともとクライアントワークでFacebook広告の経験はあったため、CPAはある程度見込んでいた数値がありました。
しかし実際に広告を開始してみると、なんとCPAが10万円に・・・。理想の金額からは大きなギャップがうまれてしまったんです。10月から期が始まって最初の施策だったこともあり、今後の施策の方針を決める上でも、早急に改善する必要がありました。
狙いを定めた「3つの改修」でCVRが3倍に
野口:改善のために、具体的にどのような施策に取り組まれたのでしょう?
勝見氏:高速で改善をするためには、施策を絞ってスピーディに取り組む必要があります。そこで、流入の8割を占めていた「スマートフォン」に絞り、インパクトの大きい「ファーストビュー」を中心に分析・改善を行いました。また、広告バナーと連動させることも意識しました。
1.ファーストビュー改善で、CTAボタンのクリック率アップ
勝見氏:ヒートマップでわかった一つ目の課題は、「そもそもボタンが押されていない」という点です。当時のファーストビューのCTAは、クリック率が1.05%でした。
改善にあたり着目したのが、LPに誘導している「バナーの訴求」です。同じLPに対しバナーを2種類展開していたのですが、キャッチコピーの違いで下記のような数値の差がありました。
キャッチコピー |
CTR |
CV |
|
A |
「無料で使える超高性能ヒートマップ」 |
1.30% |
あり |
B |
「ヒートマップでROIも可視化」 |
1.03% |
なし |
バナーとのギャップをなくし、さらにアクションのハードルを下げるため、次の3つを実施しました。
《改善内容》
- Aのバナーに合わせ、LPのコピーを「無料で使える超高性能ヒートマップ」にする
- CTAを「今すぐ無料版問い合わせ」から「無料版を使ってみる」に変更
- ファーストビューのCTAボタンの位置を上げる
その結果、CTAのボタンクリック率は、1.05%→3.97%へと改善しました。
2.箇条書きでメリットを訴求!ユーザーを悩ませない
勝見氏:次に見つかった課題は、「ボタンがクリックされるまでに時間がかかりすぎている」点です。ヒートマップで確認すると、メインビジュアルのボタンがクリックされるまで、平均で2分13秒かかっていました。
半分以上の人は詳細説明を読んでいないこともわかったため、早い段階でユーザーを迷わせないコンテンツが必要だと感じました。
そこで、自社のサービスのメリットをLPの上部で明確に示すことにしたのです。
《改善内容》
- ファーストビュー直後に、自社サービスで「分析できる項目」を箇条書きで追加
修正の結果、CTAボタンのクリックまでの時間は、平均2分13秒→平均15.4秒まで改善されました。
3.GIFを活用して、CVR率アップ!
勝見氏:1で紹介したものとは別のバナーで、「バナーのCTRは高いがCVしない」という課題を感じていました。
弊社サービスがアドオンで使えることを押し出したバナーだったのですが、CTRが1.24%にも関わらず、CVにはつながっていなかったのです。LP上のテキストのみの表現だと、イメージしづらいのでは?と考えました。
《改善内容》
- アドオンで使えることを、GIFを使った動きで説明
LP内にGIFを入れ、アドオンの設定や活用方法をイメージしやすくしました。
結果、CVRが4.60%の有効な訴求へと変化しました。
上記3つの施策により、Facebook広告全体でのCVRは2週間で1.04%→3.54%へと改善されました。
その後も広告流入とセットでCVRを安定させ、3.24%程度をキープしています。
分析・改善は90分、実装の時間は「約10分」
野口:狙いを定めての分析と、素早い実装が高速改善につながったんですね。
スピーディに改善されていますが、実際どのくらいの時間で実装まで至ったのでしょうか?
勝見氏:LPの分析・改善方針決めに90分、改修の構成を作成するのに30分。
そこから、デザイナーに90分ほどで画像を作ってもらい、10分ほどで実装しています。
タスク内容 |
所要時間 |
|
1 |
LP分析・改善方針決め |
90分 |
2 |
改修の構成作成 |
30分 |
3 |
画像制作 |
90分 |
4 |
実装 |
10分 |
施策にかかるタスクの割合でいうと、実装にかかる時間は「4%」なんです。
これはすごく理想的だなと思っています。分析や方針決め・アウトプットに時間を使い、他(実装)の時間は使わないという状況が、『ferret One』で実現できています。
野口:施策の分析から実装まで、全て含めて4時間弱!まさに思い立った時すぐに施策を実行されていますね。
勝見氏:ferret One導入前も、同様のスケジュール感覚で施策改善を行っていました。ただ、以前は実装の際エンジニアへの依頼が必要だったため、必ずしもその日に対応できるわけではなく、反映までに2〜3日かかることもありました。関わる人数が増えるので、やりとりの時間も別途発生していましたね。
今なら、ボタンの文言変更など、デザイナーを挟まない改善なら、構成を決めてから5分程度で実装できます。今回主軸としていた「スマホページ」の編集やプレビュー確認も、簡単にできるので助かっています。
▼ferret Oneの操作画面イメージ
高速改善の成功のポイント
「分析・改善」の時間をしっかり確保、“実装は最小限” がカギ
野口:最後に、今回の施策を振り返って「高速改善のポイント」を教えてください。
勝見氏:分析に時間を使えることがポイントだと思います。高速改善だからといって、適当にアイデアを出せばいいというわけではないんですよね。限られた時間の中でどこに時間を使うか。分析・改善というところに時間を使うべきであって、実装はスピーディにできる方がいいなと思います。
あとは、実装が早いと何がいいかというと、「翌日に結果が出る」ところですね。それを元にまた次の施策が打てるので、1日でも早い改善ができると、最終的なインパクトも大きいかなと思います。
「集客と連動した改善」の大切さ
勝見氏:また、今回改めて感じたのは、広告などの集客訴求と連動したLP改善の必要性です。
バナーで刺さった内容をLPに生かすのは基本ではありますが、実際はそこが分断されているケースも多いかと思います。社内でサイトを編集できる人が限られている企業様にとっては、サイト編集のハードルが下がれば、広告と連動したLP改善のハードルも低くなるのではないでしょうか。
「今出してるバナーと合わせたい」とか、「今出してるバナーの反応がいいから今週様子を見たい」など。広告は配信設定中はずっと出続けていて、それにともない日々費用もかかっていますよね。集客訴求と連動した改善が必要だからこそ、よりスピード感が求められると感じました。
野口:実装の時間を短縮し、分析や改善にきちんと時間を割くことが、成果の出る高速改善のコツだったんですね!勝見様、本日は誠にありがとうございました!
「Contentsauare」を使った分析データの詳細はこちらhttps://martechlab.gaprise.jp/archives/contentsquare/26462/
弊社ではリード獲得、サイト制作(CMS)、問い合わせ管理、メール配信、LP作成、キャンペーン管理など、「サイトの高速改善」に必要な機能を一通り揃えたオールインワンマーケティングツール「ferret One」をご提供しています。
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