Web集客とは?チャネルの種類と6つの成功ポイント
(2021-02-17 更新)
Webサイトを立ち上げたものの、思うように集客ができていない場合、どのチャネル(流入経路)を改善していけばいいでしょうか?
チャネルとは、Webサイトにどこから流入してきたかという流入経路のことです。
チャネルをグルーピングし、それぞれ経路ごとに施策を行なったり解析することで集客効果を高めることができます。
一般的には「広告を使うのか使わないのか」といった判断や、予算の中でできることを決めていくということが多いかもしれません。もちろんそのような判断も必要ではありますが、まずは「チャネル」を理解した上で集客の施策を立てていくことをオススメします。
今回は、そもそもWeb集客とは何かという基礎的な部分から、訪問者数を増やすために取れる選択肢はどんなものがあるのかを解説します。
目次[非表示]
- 1.Web集客とは何か?
- 2.Web集客の種類やチャネルの分類とは?
- 3.訪問者を増やすための3つの選択肢
- 4.Web集客のチャネルごとの施策
- 4.1.ディスプレイ広告の場合
- 4.2.有料検索(リスティング広告)の場合
- 4.3.オーガニック検索の場合
- 4.4.他のサイトからの参照(リファラル)の場合
- 4.5.直接流入の場合
- 5.ツールも紹介!Web集客を成功させる6つの手順
- 5.1.1.キーワードボリュームを把握する
- 5.2.2.競合サイトの集客手法を知る
- 5.3.3.自社サイトの流入状況を知る
- 5.4.4.改善すべきチャネルを決める
- 5.5.5.集客の目標値を決める
- 5.6.6.効果測定をこまめに行う
- 6.チャネル戦略はバランスを重視する
Web集客とは何か?
Web集客とは、インターネットを利用し、さまざまなサービスを通じて行う集客方法です。
- 検索サイトを利用した集客
- 有料広告による集客
- 外部サービスを利用した集客 など
SEO検索や、SNS発信などは時間はかかりますが、じっくりと取り組むことで効果を期待できる集客方法です。
リスティング広告やWeb広告、SNS広告による集客は、ユーザーが見ているところに自社のコンテンツを表示するため、高い効果が期待できます。
最後に、記事広告やメルマガ広告を活用した外部サービスを利用した集客。多くのユーザーが訪れているサイトに記事広告配信を依頼しするほか、メルマガの上部・下部を広告枠として販売されているものです。
Web集客の種類やチャネルの分類とは?
Googleではチャネルを下記のように分類しています。Googleアナリティクスでもこのチャネルごとのアクセスデータが見れる画面を標準で用意しています。
- ディスプレイ広告
- 有料検索(リスティング広告)
- その他の広告
- オーガニック検索
- ソーシャルネットワーク
- 他のサイトからの参照(リファラル)
- メール
- 直接流入(ダイレクト)
チャネルのグルーピングについては、この分類を基本に考えましょう。
(参照)MCF チャネル(MCF チャネル グループ)について - アナリティクス ヘルプ
訪問者を増やすための3つの選択肢
訪問者数を増やすために取れる選択肢は、大きく3つあります。
伸ばす:伸びている流入元からのアクセスをさらに増やす
改善する:落ちている流入元からのアクセスを改善する
はじめる:対策していない流入元からのアクセスを仕掛ける
まずは、次のことをチェックしてみましょう。
- あなたのサイトの訪問者は、どこから流入していますか?
- 一番インパクトが大きいのはどのチャネルからの流入ですか?
- 昨年同時期や先月と比較して、どのチャネルからの流入が伸びていますか?減っていますか?
- 要因は思い当たりますか?流入元別に見て、アクセス増減の理由を検証してみましょう。
現状に合わせて、どのチャネルからのアクセスを伸ばすか決めましょう。そして、伸ばしたいチャネルが決まったら、施策をはじめましょう。
Web集客のチャネルごとの施策
アクセス増加の具体的な施策は、チャネルごとに異なります。それぞれのポイントをご案内します。
ディスプレイ広告の場合
広告のインプレッション(表示)数を増やす
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集客予算を増やす
広告を表示する数を増やすために、予算を増やし表示絶対数を増やしましょう。表示数が少ないために、潜在顧客まで情報が届いていない可能性があります。まず予算増加により、広告数を増やしましょう。
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同媒体の他プラン検討
同じ媒体であっても、プランで表示数を増やすことが可能です。最適なプランが他にないか検討しましょう。
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別媒体での出稿を増やす
別の媒体での出稿を増やすことを検討しましょう。別媒体への出稿により、現在の媒体以外のユーザーへアプローチが可能です。別媒体に潜在顧客がいた場合、機会損失に繋がります。
クリック率(CTR)をあげる
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訴求内容の見直し
ディスプレイ広告で表示されている訴求内容を見直しましょう。訴求内容が、ターゲットのニーズとずれていた場合、アクセスの増加は見込めません。高いアクセス数を獲得するために、最適な訴求内容になっているか今一度見直しましょう。
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クリック率が高い他のバナーを参考にする
クリック率が高い他のバナーを参考にするのも一つの手段です。ただ参考にするのではなく、なぜクリック率が高いのか、要因を分析します。分析した内容で仮説を立て、ディスプレイ広告の改善に活かしましょう。
有料検索(リスティング広告)の場合
広告のインプレッション(表示)数を増やす
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キーワードの再検討
リスティング広告のインプレッション数を増やすために、まずキーワードを再検討しましょう。ユーザーの検索キーワードと入札キーワードの関連付けの際に、「部分一致」の選択をおすすめします。
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入札価格見直し
Googleのリスティング広告では、各キーワードの入札価格によって表示順位が変動します。Google AdWordsでキーワードの適正価格の見当をつけ、適正価格まで入札単価を調整しましょう。入札金額が高くなりすぎると、クリック単価が大きくなってしまう恐れもあるので注意が必要です。
クリック率(CTR)をあげる
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キーワード変更、 語句追加
リスティング広告のインプレッション数を増やすために、設定したキーワードを変更したり、語句を追加するのも一つの手段です。キーワード選択が適切でなかったり、絞り込みが行えていない場合、潜在顧客や見込み顧客へ広告が届いていない可能性があります。
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広告文の見直し
広告文の見直しは、リスティング広告のインプレッション数を増やすのに効果的です。広告文が、適切でなかったり潜在顧客のニーズに合ったものでなかった場合、インプレッション数の低下を招きます。広告文が本当に顧客のニーズに合っているか今一度見直しましょう。
オーガニック検索の場合
SEO対策
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ページの内容を適切に理解してもらう「 検索エンジンへの対策」
ページの内容を適切に検索エンジンに理解してもらえるよう、コンテンツ内での「見出しタグ」内容を工夫しましょう。何がそのページに記載してあるのか、適正に見出しタグを設定することで 検索エンジンがページ内容を適切に理解します。
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良いページと感じてもらう「 ユーザーへの対策」
SEO対策で重要となるポイントは、「いかに検索者にとって有益なページであるか」。検索エンジンにとって、一番大切なのは検索ユーザーです。検索エンジンの収入源は、検索ユーザーへの広告収入がメインを占めています。検索エンジンは、より多くの検索ユーザーから選ばれるエンジンとなるため、検索者にとって有益な情報を提供するサイトを上位表示させるのです。
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リンクが張られる数「被リンクを増やすための施策」
SEO対策では、被リンクの数も大きな指標の一つです。被リンクを増やす方法としては、SNSやプレスリリースなどの媒体を使ったプロモーションによるコンテンツの露出などの方法があります。Webページのレイアウト改善も被リンク獲得に有効です。ただし前提として、良質なコンテンツ発信を続けることが重要です。
他のサイトからの参照(リファラル)の場合
掲載サイト増加対策
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ニュースメディアと提携し、コンテンツ配信をする
ニュースメディアと提携し、コンテンツ配信することで、掲載サイトの増加対策をしましょう。提携メディアでコンテンツが配信されることで、各提携メディアの異なる利用者の目に触れる機会が増え、Web集客数アップを狙えます。
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まとめサイトなど、他サイトに取り上げられやすいコンテンツを作る
まとめサイトやブログなど、他のサイトに取り上げられやすいコンテンツを作成しましょう。ターゲットが不明瞭で、内容が薄いコンテンツは他のサイトに取り上げてもらえません。拡散が期待できる、質の高いコンテンツ作成を心がけましょう。
直接流入の場合
直接流入(ダイレクトトラフィック)は、参照元が不明な状態の訪問を指しており、明確にどこからのアクセスかはわかりません。ノーリファラーとも呼ばれます。
- ブラウザのブックマーク
- URLを直接入力
- スマートフォンアプリ
などのパターンがあり、具体的な対策がとりにくいチャネルです。
ブックマークを増やしてもらう工夫としては、「ブックマークに追加」ボタンを追加するなどがあります。
ツールも紹介!Web集客を成功させる6つの手順
1.キーワードボリュームを把握する
まず、自社ビジネスの市場となる領域に、どれくらいの検索ニーズが存在するのかを調べてみましょう。有名なツールとしては、Googleキーワードプランナーがあります。
キーワードの検索されている回数や、関連するワードを調べることで、市場の規模感を調べることができます。自社の事業に結びつくキーワードが、どれくらいのユーザーに検索されているのかを調べてみましょう。
ここで確認するのは、事業にとってメインとなるキーワードの検索ボリュームはどのくらいあるのか、ということです。推奨入札単価などの情報は、この時点では無視してしまっても大丈夫です。
もしキーワードの月間表示が1000回以下のものしか無い場合は、類似キーワードでもボリュームを調べましょう。
2.競合サイトの集客手法を知る
次に、競合サイトがどのような流入経路でサイト集客をしているのかを調査しましょう。次のようなツールが役に立ちます。
このツールは、どこから(流入チャネル)、どれくらいのユーザーが競合サイトに訪れているか、を把握できます。(※ただし、このツールのデータが100%正しいとは限りません)
調査可能な流入チャネルは下記の6チャネルです。
ここで確認することは、競合サイトの流入数と、チャネル別流入比率です。競合がどのような手法をとっているのかを確認しましょう。
3.自社サイトの流入状況を知る
キーワードボリュームと、競合の流入状況を調べたら、最後に自社サイトの流入分析をしてみましょう。アクセス解析ツールを使う事で、サイトの成果を把握することができます。
上で行なった競合調査の結果と照らし合わせるために、同様の流入チャネルとチャネル別のCV数、CVRを確認してみましょう。この記事では、アクセス解析ツールの定番とも言える、Google アナリティクスを元に書いていきたいと思います。
調査可能な流入チャネルは以下の8チャネルです。
ここでは、
- 自社サイトの流入数
- チャネル別流入比率
- チャネル別のCV数とCVR
を調べてみましょう。
4.改善すべきチャネルを決める
改善のためのステップとして
- どのチャネルから施策を行うか
- どの施策にどのくらいリソース配分を行うか
- それは、いつまでに実行するか
を決めていくのがよいでしょう。
まずは、以下のポイントを考慮しつつ、改善すべきチャネルを決めていきましょう。
- オーガニック検索で、今後どのくらい伸びる可能性があるか
- 競合が集客に成功していて、自社でできていない集客手法は何か
- 競合と比較して、チャネル別で著しくCVRが低いチャネルは何か
キーワードボリュームはあるのに、オーガニック検索での流入が少ない場合は、SEO対策を見直してみましょう。競合が獲得しているキーワードも参考になります。
オーガニックの流入が伸びない原因として、そもそもコンテンツ数が少ないことも考えられるので、コンテンツの定期的な更新はしていきたいところです。また、オーガニック検索の順位は、記事を公開してもすぐには上がらないので、見るタイミングは気をつける必要があります。
5.集客の目標値を決める
Web集客を行う上で、大切なことは目標値をあらかじめ設定することです。目標値が無いと、現在の集客が十分なのか不十分なのか判断が付きません。目標値に届いていなければ、LPOやSEO対策を行い、サイトの改善を行う必要があります。
効果測定を行い、効率的に集客を行うために目標値を決めることは重要です。
6.効果測定をこまめに行う
5.で定めた目標値から現状どれくらいギャップ(乖離)があるのかGoogle Analyticsなどのアクセス解析ツールで測定しましょう。これは、Web集客数を増やすためのPDCAをまわす上で、重要な役割を果たします。
また、効果測定をこまめに行うことが重要です。分析するための数字が多ければ、より正確な状態の把握が可能となります。測定した数値を基に、次のアクションを検討しましょう。
競合が集客に成功していて、自社でできていない手法がある場合、まずは自社で取り入れられるかから検討してみましょう。例えば、莫大な広告費などをかけていそうな場合は、自社での取り組みは難しい、といったパターンもあるでしょう。
競合と同じような手法を取っていても、CVRが低いものがあれば、「なぜうまくいっているのか」の視点で見てみましょう。ヒントが見つかるかもしれません。
チャネル戦略はバランスを重視する
集客のために、すべてのチャネルを制覇しなければいけないということではありません。大切なのはバランスです。
例えば、有料検索とオーガニック検索のバランスが取れていれば、どちらか一方の成果が悪くなったとしてもダメージを軽減することができます。1つのチャネルに対する依存率を下げ、バランスよくユーザーを獲得できているほうが望ましいでしょう。
チャネル分析を行なうと、どこからの流入が多くて、どこからが少ないということが分かります。「強みをさらに伸ばしていくのか」それとも「これまで開拓できていなかったチャネルを強化していくのか」、あるいは「広告比率が高すぎるのでこれを下げて、他のチャネルに注力しよう」などといった判断ができるようになります。
単に予算という枠組みを前提に発想するのではなく、ターゲットを定めて、そこに向けた施策を考えていくことになるので、より効果的な方法に時間も予算も投資できる可能性が高まります。まずは、自分のサイトの流入状況を把握し、チャネル分析をはじめましょう。
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